はじめに
Azure Stack 1808 Updateがリリースされました。ぐっときたポイントをまとめます。
Managed Diskのサポート
Managed Diskがサポートされました。Snapshotも取れます。Azure StackがManaged Diskをサポートしていない状況は、Azureとの一貫性を大きく損ねていました。1808 UpdateによってAzureとの一貫性は持ち直しました。
Managed Disk on Azure Stack !!! pic.twitter.com/TYSKCeVMTp
— こんごー (@kongou_ae) 2018年9月8日
ポータルの見た目変更
Azure Stackの管理者ポータルとユーザポータルが、一世代前のAzureポータルのようになりました。目立つ変更点は、Grobal Subscription filterや左上のAll Services、Virtual Machine作成時のサイズを選ぶ画面などです。ただし、1808 Updateの数日前にAzureポータルの見た目が新しくなってしまったので、AzureポータルとAzure Stackポータルの見た目が揃うことはありませんでした。残念。
Azure Stackのポータルが一世代前のAzureっぽくなった。1808 Update配信のちょっと前にAzureのポータルが新しくなっちゃったので、両方が同じ感じにはならず・・・ pic.twitter.com/GtBHEvkOCF
— こんごー (@kongou_ae) 2018年9月8日
Extension Host
現在のAzure Stackは、管理者ポータルとユーザポータルを利用する際に様々なポートを利用します。プロトコルとしてはHTTPSなのですが、443番以外のポートも利用します。
Azure Stack datacenter integration - Publish endpoints
これをTCP/443のみにしてくれる機能がExtension Hostです。クライアントとAzure Stack上のAzureサービスの間で動作するProxyサーバみたいなものです。この機能が実装されると、クライアントはAzure Stackのポータルに対してTCP/443のみで通信するようになります。通信制御をシンプルにできます。
1808 UpdateではExtension Host用のドメインが追加されました。次回以降のアップデートで実際にExtension Hostを使うようになりそうです。
extension hostのサブドメインが入ってる。 pic.twitter.com/CVMoE2lgZv
— こんごー (@kongou_ae) 2018年9月8日
Updateの自動ダウンロード
Azure Stack自身がUpdateのパッケージを自動でダウンロードするようになりました。1807 Updateで実装された機能が1808 Updateのリリースによって明らかになった形です。1807 Updateのリリースノートに明記されていなかったので、1808 Updateのリリース直後には、この機能の実装を喜ぶAzure Stack Operatorの姿がTwitter上に溢れました。
これまでUpdateを適用するためには次の手順が必要でした。手順3以降のUpdateが完全に自動化されているので、手順1と手順2が凄く面倒です。
- パッケージをダウンロードするツールを起動して、数Gバイトのパッケージをダウンロードする
- 数GバイトのパッケージをAzure Stack上のストレージアカウントにアップロードする
- 管理者ポータル上でUpdateを実行する
本機能の実装によって、Azure Stack Operatorは手順1と手順2の作業から解放されます。Updateの適用手順は、MicrosoftからUpdateのアナウンスがあったら管理者ポータルで"Update now"のボタンを押すだけになりました。簡単。
おわりに
Azure Stack 1808 Updateでぐっときたポイントをまとめました。利用者としてはManaged Diskの実装がうれしいです。AzureではManaged Diskを使っているのに、Azure StackではUnmanaged Diskを使わなければならないという状況は苦痛でした。Azure Stack OperatorとしてはUpdateの自動ダウンロードが素晴らしい。毎月のUpdate適用が本当にボタンを一つ押すだけになりました。
ただし、月末に開催されるIgniteの直前リリースと考えると、少々物足りないです。Igniteの会場で刺激的な発表があることを期待します。