API Gateway + Lambdaを使って、マルチクラウド管理APIを作る

AWS
Published: 2015-07-18

 「単一のREST APIで複数のクラウドを操作できたら便利だろうなー」と思い調べてみたところ、以下のようなライブラリを見つけました。

言語 ライブラリ
Ruby DeltaCloud
Python libcloud
Node.js pkgcloud
Golang Gophercloud

 ライブラリによってサポートするクラウドプロバイダーが異なり、さらに管理できるサービスと管理できないサービスがあります。どれか一つのライブラリと心中するのは、少々リスクだと思いました。

 「何か他にいい方法はないかなー」と調べていたところに、Amazon API Gatewayがリリースされました。API Gatewayを利用すると、API Gateway経由でLambdaを実行することができます。LambdaではNode.jsとjavaが動きます。主要なクラウドにはNode.jsやjavaのSDKが存在します。つまり、API Gatewayを利用すれば、自分のやりたいことができる、マルチクラウド管理APIを作れそうな気がしました。

 というわけで実践。AzureとAWSのインスタンス情報をまとめて返すAPIを作ってみます。

 API Gatewayでは、/computeがGETされた場合にLambdaファンクションを発火するようにします。

 そして、対応するLambdaファンクションでは以下のコードを動かします。SDKを利用して各クラウドのインスタンス情報を取得し配列に格納し、その配列を返すスクリプトです。

 とりあえずということで、認証情報の扱いは適当です。AWSの認証情報はコード内にベタ書きします。Azureの証明書は、lambdaファンクションのZIPに含めます。実際のところは、API Gatewayにアクセスする際のHTTPヘッダに認証情報を含め、Lambdaファンクションに渡す方法がカッコいいと思います。

 ブラウザでAPI Gatewayの/computeにアクセスすると、以下のJSONが返ってきます。AzureとAWSのインスタンス情報が一つのJSONのレスポンスになっています。いい感じですね。このレスポンスをJavascriptでいい感じに表示するHTMLを作ってS3に配置すれば、サーバレスのマルチクラウド管理ポータルが作れるかも?