Public DNSって何?
このエントリーでは、以下の2つの条件を見たすDNSサーバをPublic DNSと呼びます。 代表的なPublic DNSは、Public DNSという名称を広めたGoogle Public DNSです。
- ネットワーク的な制限がかかっておらず、誰からのアクセスも受け入れるキャッシュDNSサーバ
- サービス提供者が、誰でもアクセスしてよいと謳っているキャッシュDNSサーバ
129.250.35.250/251はPublic DNSなのか?
以下のように、NTT Americaが有している129.250.35.250/251をPublic DNSと記載するエントリーが散見されます。
また、以下のようなWebアクセスが早くなるという話を信じて、自ネットワークのDNSを129.250.35.250/251に変更された方もいると思います。
NTT Americaの公開連絡先に「129.250.35.250/251はPublic DNSですかー?」という失礼な質問をメールで行った結果、NOCの中の人から「These are resolvers for NTT customers only.」との回答を受領しました。つまりこれらのDNSサーバは、NTTのお客様限定のキャッシュDNSサーバであり、Public DNSではありません。
「問い合わせに応答するから使ってもいい」という理論は間違っています。これらのキャッシュDNSサーバは、設定上あなたの問い合わせに応答しているだけです。通信経路上の装置がPingに応答するのと同じレベルです。
129.250.35.250/251はNTTのお客様向けのキャッシュDNSサーバでありPublic DNSではありません。このキャッシュDNSサーバを利用する事は、ただ乗りと同じです。無賃乗車です。
キャッシュDNSサーバが原因で名前解決ができず困った時に真摯に対応してくれるのは、お金を払っているISPだけです。Public DNSはあなたを守ってくれません。ですから、キャッシュDNSサーバは原則ISPから提供されるものを利用すべきです。
ISPのキャッシュDNSサーバが腐っており困っている場合は、以下のいずれかにしましょう。くれぐれもインターネット上の書き込みを信じて、無賃乗車しないようお気を付けください。
- サービス提供者がPublic DNSだと宣言しているキャッシュDNSサーバ
- 自分でキャッシュDNSサーバを建てる。