はじめに
Azure VM Backup に拡張ポリシーが実装されました。拡張ポリシーでは Azure VM Backup で1日に複数回のバックアップを取得する機能がプレビューになっています。
参考:Back up an Azure VM using Enhanced policy
設定にあたっては「開始時間」と「スケジュール」、「期間」を指定する必要があります。
「何時から始めるか」を指定する「開始時間」と「何時間ごとにバックアップするか」を指定する「スケジュール」だけで1日に複数回のバックアップスケジュールを指定できそうなものですが、「期間」を指定しなければなりません。ドキュメントを読んでも「期間」がどのような挙動を示すのか不明だったため、実際に試してみました。
設定その1
「AM 4時」から「6時間ごと」に「24時間」のバックアップポリシーを設定したところ、04:00と10:00、16:00、22:00 にバックアップが取得されました。この挙動が私のイメージしていた「1日あたり複数回のバックアップを取得する」です。
設定その2
バックアップポリシーを「AM 4時」から「6時間ごと」に「12時間」にしました。すると、04:00と10:00、16:00 にバックアップが取得されました。
AM4時から6時間ごとにバックアップを実行する場合、タイミングは 04:00と10:00、16:00、22:00 です。ただし、期間が12時間になっているので、開始時間である AM 4時から12時間後の16:00を超える22:00にはバックアップが実行されなかった様に見えます。
設定その3
頻度と期間を変えてみました。「AM 4時」から「4時間ごと」に「8時間」のバックアップポリシーです。すると、04:00と08:00、12:00 にバックアップが取得されました。
AM 4時から4時間ごとにバックアップを実行する場合、タイミングは04:00と08:00、12:00、16:00、20:00、24:00 です。ただし、期間が8時間になっているので、開始時間である AM 4時から8時間後の 12:00 を越える16:00と20:00、24:00 にはバックアップが実行されなかった様に見えます。
まとめ
実際に試してみた結果、拡張ポリシーで指定できる「期間」とは、その名の通り1日あたり複数回のバックアップを実行する期間を指定する項目でした。バックアップを取得する必要がないタイミングを除外できれば Recovery Service Vault に保存されるデータ量およびそのコストを削減できますので、地味と便利な設定項目かもしれません。