Azureのサポートに問い合わせる技術

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Published: 2018-08-03

AzureとAzure Stackでお給料を稼いでいるので、一日に何度もAzureのサポートに問い合わせます。何度も問い合わせた結果、自分なりのパターンが出来たので共有します。

テンプレを使う

問い合わせる時には困っていることを項目ごとに整理できるテンプレを使います。以前は聞きたいことをだらだらと書いていました。ですが、ある日「この文章、サポート担当に正しく伝わるか?」と疑問に思ったので、整理して書くテンプレを用意しました。

実際に利用しているテンプレは次の通りです。

ご担当者様

ほげほげ会社の○○と申します。

■対象リソース

■解決希望日

■実現したいこと

■検証・調査したこと

■確認したいこと

以上

各項目の意図は次の通りです。

名乗る

問い合わせは人と人とのやりとりです。挨拶は大事。

対象リソース

認識の齟齬は問い合わせの解決を遅らせます。早期解決を目指すために、対象のリソースを明記します。次のように、サービス名とリソース名を両方書けば、サポート担当は正しい対象リソースを特定できるはずです。

Virtual Machine
  - hogehoge-vm01
  - hugahuga-vm02

Azure Backup
  - recovery-service-vault01

解決希望日

「なるはや」は「いつでも良い」と同じです。私の考える「なるはや」とサポート担当の考える「なるはや」は別物です。自分が期待するタイミングまでに事象を解決するために、サポート担当にいつまでに解決したいかを明確に共有します。

「明日中」というような無茶な日付を指定する場合は、その日付を指定する理由を明記します。「お客様から報告を求められており・・・」や「プロジェクトのスケジュールが遅延してしまうため・・・」などです。理由を書いたからといって希望日までに回答がくるわけではありません。ですが、無茶をお願いするからには理由が必要です。

急ぎでないものについても、今週中や来週中というような希望日を設定します。サポート担当に対して「急いでないのでゆっくりで構わないです」という宣言します。私の問い合わせのプライオリティが下がれば、サポート担当は急ぎの問い合わせに注力できるはずです。

実現したいこと

「これはできますか?」という質問だけだと、サポート担当に「そもそも何がしたいのか」が伝わりません。認識の齟齬によって意図しない回答が届いてしまうリスクを減らすために、自分が何をしたいのかをサポート担当に共有します。

また、実現したいことを共有すると、確認事項以外の回答がもらえることも多いです。「回答はこれです。でもご要望を実現するためには、こんな方法もあります」という回答です。儲けものですね。「確認したいこと」だけを伝えると、回答は「確認したいことに対する回答」だけになります。

検証・調査したこと

「実現したいことを達成するためにここまでやりました」という状況を共有します。「このドキュメントに記載されている内容を理解しました」や「この手順で検証した結果、このエラーがでました」などです。調査にあたってサポート担当が立つべきスタートラインを明確にすることで、不要な調査に時間を割かれることを防ぎます。

確認したいこと

本題です。この問い合わせで確認したいことを明記します。だらだらと長文で書くのではなく、次のように質問事項を箇条書きで明記します。サポート担当が回答しやすいようにすることで、確認したいことにもれなく回答してもらいます。

次の事項をご教示ください。

- Aという機能はBの構成でサポートされますか
- 実現したいことを実現するための設定方法をご教示ください

その他

必要に応じて、画面キャプチャや簡単な構成図、ログを添付します。1000文字のメールよりも、1枚の画像や一つのログファイルの方が正しく情報を伝えられます。

感謝を伝える

サポート担当の協力のおかげで問題が解決できたら、「クローズ宣言」と「ありがとう」を伝えましょう。相手も人間です。感謝されたいに違いない。

ご回答ありがとうございます。理解できました。
不明点を解消できたので、本件をクローズしていただけますか。丁寧なご対応に感謝いたします。

アンケートに答える

クローズ後にアンケートが届きます。余程のことがない限りは☆5をつけます。頑張ってくれた方には適切な評価が必要です。

まとめ

Azureサポートに問い合わせる際に意識していることをまとめました。自分としては良いパターンだと思っているのですが、Azureのサポート担当にとって役に立っているかはわかりません。。。公式問い合わせテンプレートがあればいいのに。今後も「自分の置かれている状況を速く正しくサポート担当に理解してもらう」努力を続けていきます。